第17回口頭弁論期日が開かれました
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第17回口頭弁論期日が開かれました
2017.01.18
東京地裁立川支部で第17回口頭弁論が開かれました。今回は、3月の最終口頭弁論(結審)前の最後の口頭弁論です。
また、口頭弁論に引き続いて、第19回進行協議も行われました。
提出書面
- 原告側
- 準備書面(26) 住宅防音工事に関する認否
- 準備書面(27) 受忍限度とLnightコンターについて
- 準備書面(28) 各原告の住所移動経過について
- 準備書面(29) 横田基地の低周波音による被害
- 各種証拠書類
- 最終口頭弁論期日における弁論時間についての上申書
- 被告(国)側
- 準備書面(22) オスプレイに関する主張・反論
- 準備書面(23) 住宅防音工事についての追加・訂正
- 準備書面(24) 将来にわたる慰謝料請求に関する反論
- 準備書面(25) 健康被害に関する反論
- 準備書面(26) 共通損害に関する反論
- 最終弁論期日の持ち方に関する意見書
- 関連証拠
口頭弁論手続
今回は、弁護団から、横田基地周辺に暮らす私たちが受けている被害に関する陳述(準備書面(25)・(27))と、横田基地周辺空域が航路が交錯する危険な空域であり、その中を訓練飛行する軍用機の騒音などは、現在の騒音コンターに十分に反映されていないことについての陳述(準備書面(27))が行われました。
航空機騒音は、さまざまな場面で私たちの生活に割り込んでくるため、その被害は自覚的なものだけでなく、知らぬ間に生活が乱され、睡眠の質が脅かされ、私たちの健康を損ねる結果となっています。世界保健機構(WHO)が示す基準や、環境騒音による健康影響研究の第一人者である北海道大学教授の松井利仁先生の研究成果などを踏まえて、横田基地周辺住民が等しく被っている被害について陳述されました。
横田基地周辺には、入間基地、自衛隊立川駐屯地の飛行場があり、さらには羽田空港、厚木基地からも近く、空域は細かく区切られています。横田基地に離着陸する軍用機やチャーター機などは、この入り組んだ空域の中を往来しするだけでなく、訓練飛行まで行っているのです。混雑した空域では空中での衝突事故の危険さえあるため、事故防止のための航路を定めるなどしているほどです。しかし、その航路を見てみると、現在告示されている騒音コンターとは似ても似つかないものです。騒音コンターの外側でも被害を訴えている人が多いのは、騒音コンターがこうした飛行実態を十分に捉えきれていないことに原因がありそうです。
原告の中にも数名のコンター外原告が含まれていますが、国の不十分な線引きによって救済漏れが生じることがないように、公正な判決を求めています。
進行協議手続
今回の進行協議での最大のテーマは、3月1日の最終口頭弁論(結審法廷)をどのように行うかでした。
私たち原告側からは、最終準備書面に基づいてその要旨を陳述するだけでなく、原告からの代表者や全国の基地騒音訴訟の弁護団からも意見陳述を行いたいと申し入れていました。これに対する国側の意見は、詳しいことは準備書面に書けばいいので、口頭での陳述は最小限にすべきというものでした。
結論的には、私たち原告側で合計1時間30分の時間をもらい、この中で、裁判所に対する最後の訴えを行うこととなりました。そうであればということで、国側も口頭で陳述したいという意向が示され、国側は20分の枠で陳述を行うことになりました。
1時間30分は長いようで短い時間です。
判決前の最後の訴えを、傍聴席からも裁判官に届けましょう。
次回期日
次回は、
2017(平成29)年3月1日 午後2時~
第18回 口頭弁論(最終口頭弁論・結審法廷)
です。いよいよクライマックスです。