第10回口頭弁論期日が開かれました
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第10回口頭弁論期日が開かれました
2015.07.08
東京地裁立川支部で第10回口頭弁論が開かれました。
また、口頭弁論に引き続いて、第6回進行協議も行われました。
提出書面
- 原告側
- 準備書面(14)・・・横田基地へのオスプレイ配備問題
- 上記準備書面に関する証拠書類
- その他審理に関する上申書など
- 被告(国)側
- 準備書面(13)・・・「危険への接近」法理について(原告の類型別)
口頭弁論手続
更新弁論
今回は、前回の予告どおり、原告団及び弁護団の意見陳述(更新弁論)を行いました。前々回の期日に裁判長が、前回期日に2名の陪席裁判官が交替になってしまったため、仕切り直しのために、この裁判の意義とこれまでの審理状況をまとめ、今後の審理についての意見を述べたものです。
最初に原告団を代表して、原告団副団長の中島さん(八王子)が意見陳述をしました。調布から八王子に引っ越してきた中島さんは、下見の時に公団の人に騒音のことを確認したそうですが、「心配いらない」と言われていたそうです。しかし、実際に住んでみたら大変な騒音に悩まされ、前回の裁判から原告になりました。騒音メモを持ち歩いて、騒音状況を記録しています。
次に、弁護団の田中洋一郎弁護士が意見陳述に立ちました。軍用基地の騒音裁判は40年を超えて争われており、国の反論のほとんどはすでに過去の裁判で決着済みの問題であること、今や全国6つの基地周辺住民約36,000人が原告となっており、これだけ多くの国民が被害をこうむっている騒音公害の原因を取り除くためには、少なくとも夕刻から翌朝にかけての飛行差止めはどうしても必要であることなどを述べました。
準備書面(14)の要旨陳述
今回の口頭弁論で行われたもうひとつは、準備書面(14)についての陳述です。
前回の口頭弁論後に急きょ飛び込んできた、横田基地へのCV-22オスプレイ配備計画についての問題です。空軍の特殊部隊とともに配備されるCV-22オスプレイは、沖縄・普天間基地に配備されているMV-22オスプレイよりも事故率が一層高い機体として知られており、横田基地に配備されると、基地周辺の騒音環境は悪化し、墜落事故の危険も確実に高まります。配備は米軍が決定し日本政府に通報(通告)してきたものですが、政府は住民の不安や被害の除去について米側と折衝した様子もなく、むしろ数日後には地元自治体への説得に回っていました。住民を後回しにして米側の配備計画の推進に一役買う政府の態度には、怒りの声も上がっています。
国の準備書面(13)
法廷では内容の説明はありませんでしたが、国の準備書面(13)は、いわゆる「危険への接近」法理に関するもので、騒音被害を知りながら被害地域に住んだ(あるいは戻ってきた、よりうるさい地域に引っ越した等々)住民は、被害を甘受すべきだというものです。
このような主張に対しては、もちろん反論の書面を準備する予定です。
進行協議手続
引き続き行われた進行協議では、原告本人尋問や現地検証などに向けて、裁判所、原告側、国側の三者で話合いが持たれました。
原告本人尋問は13名の申請をしていますが、人数としてはほぼこれで固まりました。
検証については、次回の進行協議までに国側が希望する検証地点の候補があげられる予定です。次回の進行協議が今後の審理計画の重要な場面になりそうです。
次回期日
次回、第11回口頭弁論期日は、
2015(平成27)年10月14日 午後2時~
東京地方裁判所立川支部(民事第1部) 101号法廷
です。
今後の裁判日程
また、今後の裁判関係の当面の日程は以下のとおりです。
- 2015.09.18 03:00pm 第7回 進行協議
- 2015.10.14 02:00pm 第11回 口頭弁論
- 2015.10.14 03:00pm 第8回 進行協議
- 2016.01.20 02:00pm 第12回 口頭弁論(新たに決まりました)
- 2016.01.20 03:00pm 第9回 進行協議(新たに決まりました)