現地進行協議が行われました
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現地進行協議が行われました
2016.10.14
今年1月29日に行われた現場検証に引き続いて、現地進行協議が10月14日に行われました。
「現地進行協議とは?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、これは実質的には現場検証と同じで、裁判官に直接被害地域を見てもらい、その上で判決をしてもらおうというものです。
1月の時には瑞穂から昭島までの、主に横田基地に隣接した地域を回りましたが、今回は多摩川を越えた八王子の久保山町や宇津木台といわれる地域です。この裁判で、原告が最も多く集まっている地域でもあります。
今回の現地進行協議は午後1時30分からのスタートが予定されていましたが、最初の検証場所「グリーンヴィレッジ宇津木台」に裁判所の車が予定時間までに到着しないというハプニングから始まりました。交通渋滞が原因だったのですが、その間に軍用機がやってきて、ということにはならなかったのは幸いでした。
このマンション「グリーンヴィレッジ宇津木台」は多摩川を足元に、昭島の町並みから、遠くは瑞穂まで見通せる場所で、久保山地域の大半も見渡せますから、被害地域の広がりを裁判官に見てもらうには最適の場所でした。
ちょうど屋上にいる際に自衛隊機が上空を横田基地の方角に通過していったので、裁判官にも位置関係がよく分かったと思います。惜しむらくは、その自衛隊機は着陸せずに通過したため、高度が高かったこと。午前中にはギャラクシーを含む大型機の着陸や旋回訓練があったので、その圧迫感を体験してもらえなかったことでしょうか。
その後、わらべうつき台保育園、久保山学童保育所、宇津木台町会会館を回り、さらに久保山公園の高台から日野市方面に広がる被害地域を説明しました。
最後には、国側が申請した宇津木台小学校の屋上に上りました。この小学校は現在の騒音コンターのもっとも外側にあり、校舎の半分はコンター外というおかしなことになっています。
結局進行協議中に飛んだ飛行機は1機だけ。飛行機が飛ばないとどれだけ静かで落ち着いた環境であるのか、わずか半日とはいえ、現地で裁判官がじかに体験したことには大きな意味があります。保育園から小学校、中学校(石川中学校)まで、ずっと騒音の下で生活することの異常さを分かってもらえたと確信しています。
また、当日現地にお集まりいただいたみなさん、お疲れ様でした。中には、普段法廷までは足を運べなかったけれど、裁判官がお出ましになるならば、ということでご参集された方もいらっしゃいました。
今回は裁判長から苦言を呈されることもなく、スムーズに進みました。
何より、原告本人が裁判に強い関心をもって望んでいる姿勢を裁判官に見せられたことが、とてもよかったと思います。