[静かな空をもとめて] 第2次新横田基地公害訴訟原告団

国による原告情報の流出をストップさせました

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2021.06.18

国による原告情報の流出をストップさせました

 第2次新横田基地公害訴訟に関するさまざまな原告情報を、国が他の目的に使うことをストップさせました。
 行政機関が持つ大量の個人情報を、個人が特定されないかたちに加工して民間事業者に提供し、民間事業者からの企画・立案を募るという制度があります。『「行政機関非識別加工情報」に関する提案募集』といわれるもので、大量の個人情報を民間事業者に提供して、商圏のリサーチや販売戦略に役立てられるようにし、企業活動の活性化を図ろうというものです。

提案募集の判明と即座の申入れ

 昨年12月、防衛省から「行政機関非識別加工情報に関する提案募集」の公示がなされ、こともあろうに、ここに第2次新横田基地訴訟に関するあらゆる個人情報ファイルと小松基地騒音訴訟原告名簿が含まれていることが判明しました。
 これらのファイルには、極めて機密性の高い個人情報が含まれており、いくら国が個人を特定できないように加工するといっても、先進的なIT技術を駆使する企業によれば簡単に個人が特定されてしまう恐れがあります。また、国は米軍の騒音に加担している加害者でありながら、訴訟が終わったとたん原告らの個人情報を企業の経済活動に提供し、さらに原告らを人権侵害の危険にさらそうとするもので到底許されない行為です。
 原告団・弁護団は3月8日、直ちに防衛省および個人情報保護委員会に対し、原告らの個人情報ファイルを提案対象から削除し、訴訟以外の目的には一切使用しないことを強く求める旨申し入れました。

申入れの成果が結実

 今国会で個人情報保護法改正を含むデジタル改革関連法が成立しましたが、その審議過程で、4月14日田村智子参議院議員(日本共産党)がこの問題をとりあげ、基地訴訟の個人情報を民間事業者に提供することは原告らの個人情報保護を危うくすると同時に、市民活動の萎縮につながる重大な事案だとして、提案募集の取り下げを求めました。これに対し、菅首相は「令和3年度は提案募集を行わない」と答弁し、提案募集は取り下げられることになりました。申入れの成果が結実したのです。
 私たちは、自分の個人情報を誰が保有しそれがどのように使われているかを知り、保有されることや使用されることを拒むことができる自己情報コントロール権という基本的人権を有しています。今後もこのような人権侵害を未然に察知して防げるよう、引き続き国の動きを注視していきたいと思います。

2021年6月18日

第2次新横田基地公害訴訟原告団
第2次新横田基地公害訴訟弁護団

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